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MA-1

 

[アルファインダストリーズ] アウター MA-1 CORESPEC 2000 Vintage Green M

 

MA-1とは

MA-1(通常、エムエーワンと読む)は、アメリカ空軍のパイロット様に開発された防寒ジャケットの一つで、皮革が不足する中、代替品としてナイロン素材でつくられたL-2というジャケットの後継品の一つで、1950年代初頭に登場しました。

 

その特徴は縫い目の極端に少ないデザイン、十分な中綿で確保される保温性、首や手首のリブ、シガレットポケットなどです。

それまで主にフライトジャケットとして使用されていたレザー素材のものに比べて、暖かく軽量なため、パイロット以外にも人気を博し、朝鮮戦争ベトナム戦争では数多く作られ、戦線に投入されました。

暫くは軍隊で使用されるほかには、退役軍人や一部の愛好家によって着られるのみでしたが、映画「トップガン」を始めとしたミリタリー映画の流行で徐々にミリタリーウェアが一般に浸透していき、その後、日本における「渋カジ」の流行で人気のアウターになり、更にその流れをくむ裏原系カジュアルの世界的な人気により、世界にファッションウェアとして広がり、アメリカにも逆輸入される形でMA-1はカジュアルウェアとしても人気となりました。

 

ただ、その人気は世界では限定的で、2010年代後半に再び2000年前後のファッションが脚光を浴びるとともに、MA-1もコレクションブランドに取り上げられ、世界的なファッションウェアとしてのMA-1人気が定着しました。

 

軽量かつ腰丈という着やすいディティールと、日本を始めとした先進国の気温帯がMA-1の想定温度(10℃~-10℃)にマッチしていたことから、爆発的な人気となったと思われます。

 

MA-1で人気のブランド

もっとも定番かつ人気なのはアルファ・インダストリーズでしょう。

MA-1の生産に初期から関わっていることもあり、本格指向の男性には特に人気です。

2020年ごろからの流行のシルエットとはかけ離れているので現在の流行の服と合わせるのはなかなか難しいと思いますが、逆に流行とはある程度の距離を置くべき中高年には合わせやすいとも言えます。

また、アヴィレックスもフライトジャケットなどのミリタリーウェアでは老舗で、こちらも本格的な作りで人気となっています。

 

 

コムデギャルソンやゴルチエなどのコレクションブランドでも近年扱いがありますが、やはり本格的なコレクションブランドほど、安易にモディファイせず、オリジナルなディテールを生かしたアイテムを作っている印象です。

 

私見ですが、数あるミリタリージャケットの中でも、フライトジャケット、特にMA-1が人気なのは、太っていても痩せていても似合う事が大きいのではないでしょうか。

通常、恰幅の良い方か筋肉質な人に似あうのがミリタリーウェアですが、パイロットは基本的に痩せているからか、フライトジャケットだけは痩せていても似合いやすいのです。

 

流行は終わり掛けているとか思いますが、その機能性と普遍的なデザインは永遠に着られるアイテムであると確信をもってオススメ出来ます。